ルビーテッククリニック ランドマークヨコハマ

渡辺先生に聞いてみました
第13回
『あざの治療』

渡辺先生は(旧)東芝メディカルと日本初のQスイッチルビーレーザーを共同開発し、それ以降、傷跡を残さない太田母斑等のレーザー治療に尽力なさっています。 ルビーテッククリニックは開院時から渡辺先生にいらしていただいたことから、多くの「あざの患者様の治療に携わってまいりました。 そこで今回は「あざ」についてお話しいただきます。

  • 「あざ」のひとつ太田母斑は顔にできる「青あざ」です。皮膚の深い部分に色(真皮メラノサイト)があると青色がかり、浅い部分では褐色に見えます。青色と褐色が混ざることもあります。
  • 太田母斑はアジア人、特に日本人に多く見られ、0.4~1.1%の方に現れると言われていますが、軽いものや「目の下のくまを含めると、日本人の多くにみられます。
  • また女性は男性の4.5倍から5倍の頻度とされていますが、顔の疾患であることから、女性の受診率が高いからかもしれません。
  • またこの病気の発症期は、乳幼児の患者様と受診なさるご両親のお話から推察し、先天的ではなく、生後間もなく現れる後天的な病気と考えられていますが、20歳以降に生ずることもあります。年をとってから生ずるとシミやソバカス、あるいは思春期以降であると「目の下のくまと思っている人が多いです。
  • 色の出る部位は、額・まぶた・頬などですが、顔であればどこにでも生じます。
  • 治療はQスイッチルビーレーザーが有効で、3~4カ月以上間隔をあけて照射することで、色を消していき、5~6回ほどレーザー治療を繰り返せば、ほとんどわからなくなります。
  • レーザー照射時にはある程度の痛みを伴うため、治療前に麻酔クリームを塗ると痛みは軽くなります。
  • 治療後はかさぶたが7~10日できます。その間は清潔を保ち摩擦を避けていただくことが大切です。

以前から「目の下のくま」を消したいというご相談をよくいただきます。 渡辺先生は常日頃、「目の下のくま」は多くが真皮メラノサイトーシスの一種で、太田母斑同様、Qスイッチルビーレーザーが有効と説明しています。 計画的に治療を進めれば、「目の下のくま」という悩みが消える日がきます。
(以上は、渡辺晋一先生著「だれも教えてくれなかった本当のレーザー治療・美容皮膚科治療」㈱文光堂を参考にさせていただきました。)

どんなケースも最大のポイントは診断です。 医師としっかりお話しください。そしておひとりおひとりの事情に合った治療計画を立ててください。

エピソード  渡辺先生から伺いました。昭和初期の大阪船場を舞台にした「細雪」(谷崎潤一郎著)は美しい姉妹の日常を描いた小説です。容姿端麗な姉妹のおひとりが「太田母斑」とみられる記述があるそうです。当時の方々はつらい思いを抱え隠していたのでしょうか・・・ 私も数十年ぶりに「細雪」を読みなおします。

ルビーテッククリニックは、皆さまのご相談をお待ちしています。

次回、渡辺晋一先生の診察日は2022年1月20日㈭です。 お早目のご予約をお願いいたします。